老人ホーム暴行 「業務に追われ」いらだち 懲役1年求刑 群馬

 渋川市の老人ホームで入所者を殴ったなどとして暴行の罪に問われた元施設職員で同市北橘町真壁の無職、土屋平被告(33)の初公判が9日、前橋地裁(野口佳子裁判長)で開かれた。土屋被告は起訴内容を認めた。検察側は懲役1年を求刑、弁護側は執行猶予付き判決が妥当とし、即日結審した。

 検察側は論告で、目が行き届かない施設内トイレに被害男性を連れ込み数回にわたって殴った犯行態様は悪質と指摘。認知症で被害を訴えられない男性に暴行したのは「強く非難される」とし、土屋被告の供述から少なくとも10回は暴行を加えており「常習性が認められる」とした。

 弁護側は、被告の介護職復帰は困難で「強い社会的制裁を受けた」として寛大な判決を求めた。

 被告は、検察側の質問に、「頼むからもういい加減にしてくれ思った」と被害者へのいらだちが背景にあったことを説明。野口裁判長が福祉に必要な「いたわる気持ち」を失った理由を問われると「業務に追われ、気持ちもへったくれもなかった」と答えた。

 閉廷後、記者団に土屋被告は「30床を1人で夜勤対応するのはつらい。1人で夜勤をやってみれば気持ちが分かる」と話した。

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