近大革命(8)

メディアに取り上げられるユニーク広告を…近畿大学広報部長 世耕石弘

【近大革命(8)】メディアに取り上げられるユニーク広告を…近畿大学広報部長 世耕石弘
【近大革命(8)】メディアに取り上げられるユニーク広告を…近畿大学広報部長 世耕石弘
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▼(7)広告抜本改革、近大流の矜持を…から続く

 近畿大学で最初に手がけた広告は、平成21(2009)年3月に阪神なんば線が開通するのに合わせ阪神電車に出した車内吊りポスターです。近大が沿線とする近畿日本鉄道と、阪神電鉄が相互に乗り入れる新線の開通で、兵庫県の阪神地区からの通学がルートによって15分ほど短縮されます。何よりJR大阪駅や梅田駅などでの乗り換えが必要なくなったことで心理的な距離が一気に縮まると考え、学生募集の好機と思いました。

 21年4月に入学する受験生をターゲットにする21年度の入試には開通時期より相当早い時期に広告を展開する必要がありました。地元で新線に関してリサーチすると、意外に認知度は低いことが分かりました。

 近鉄で働いていた時代に新線の広報を担当した経験から、鉄道会社が新線の広告を本格的に展開するのは開通の直前直後であることは知識としてありました。これに対して新聞やテレビなどは数カ月前から新線特集を組んだりします。

 しかし、まだ開通しているわけではないですので記事になる動きがあまりないのです。新線のアピールにもなる広告にすることで、メディアにも話題として取り上げてもらえるような仕掛けを考えました。

 このため、開業前年の20年11月から神戸-大阪間を走行する阪神電車に車内吊り広告を出し始めました。キャッチコピーは「近畿大学への近道です」。近大の「近」を重ねて強調し、新線開通で近大がより近くなることを印象づけることを狙いました。