主張

文科省天下り これでも道徳の「本丸」か

 端緒となった元高等教育局長の早稲田大教授への天下りをめぐっては、内閣府の再就職等監視委員会の調査に対し、文科省が想定問答をつくるなど隠蔽(いんぺい)工作を行っていた。

 法よりも組織を守る典型ではないか。「公僕」という言葉が死語に思える。道徳教育の旗を振るのにふさわしい役所なのか。

 フォーラムの事務所家賃は、文科省が補助金などを出す公益財団法人「文教協会」が負担していた。問題の発覚を受け、両団体は解散するという。

 OBはボランティアで斡旋を引き受けていたというが、文科省側から一切の便宜供与はなかったか。組織的斡旋の仕組みをさらに調査する必要がある。

 安倍晋三首相は「徹底的に追及し、再発させない決意で臨む」と述べた。天下り規制強化は、第1次安倍政権が硬直した官僚組織の見直しとともに打ち出した。

 今回の問題の背景を改めて政府一体で検証し、再発防止を図るべきである。

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