近大革命(7)

広告の抜本改革…近大流広告の矜持を胸に…近畿大学広報部長 世耕石弘

近大東大阪キャンパス西門前に立つ世耕石弘さん(志儀駒貴撮影)
近大東大阪キャンパス西門前に立つ世耕石弘さん(志儀駒貴撮影)

▼(6)前例にとらわれない、素人だからこその強み…から続く

 平成19(2007)年、近畿大学入学センターの入試広報課長に着任して最初に取り組んだのが広告出稿の抜本改革でした。効果的な広告出稿のため媒体の「選択と集中」を進めるのが目的です。

 当時、受験情報誌など無料媒体紙への出稿や新聞の大学連合広告に予算の大半が費やされていました。多くの大学がひとつの枠に広告をまとめて出稿するものです。ただ、どれくらいの効果が出ているか分かりませんでした。このため付属高校や協定校の協力で3千人近い高校生にアンケートを実施し、各媒体の認知度や活用度合いを分析。これまで出稿した受験情報誌の内容も読み直し、本当に近大の魅力が伝わっているかを精査しました。

 その結果、受験情報誌などの他大学と横並びの広告の場合、1校当たりのスペースが限られており、総合大学の近大は、他大学のなかに埋没している印象がありました。また、紙面を単なる学部・学科名称などの網羅に費やし、伝えたいことを何も伝えられていないことが分かりました。

 このため、受験情報誌や新聞の大学連合広告を中心とした広告から、新聞の単独広告や週刊誌、電車内広告に転換しました。クリエーティブなアイデアを採用した広告で受験生に伝えたいメッセージを発信する方式にしたのです。

 最近は、近大マグロなどを使った新聞広告が話題となり、他大学の関係者から「近大は広報(広告)にお金をかけていますね」と言われることがありますが、実は媒体への広告出稿にかかる予算総額は減少傾向にあるのです。