大阪府が誘致を目指している2025年の国際博覧会(万博)について、共産党の清水忠史衆院議員(比例近畿)が3日の衆院予算委員会で、「アホちゃうか」との見出しを掲げて誘致に反対の声を取り上げた東京新聞の記事を紹介した。これに対し、世耕弘成経済産業相が読売新聞の世論調査を基に「大阪府民の59%が賛成だ。安倍晋三内閣の支持率に匹敵する賛成だ」と応酬する場面があった。
万博は大阪湾の人工島・夢洲(大阪市此花区)での開催誘致が計画されている。清水氏は、安倍首相が大阪万博の誘致に協力する考えを示していることに関し、「この計画は『カジノ万博』ということをご存じか」と投げかけた。大阪府はカジノを含む統合型リゾート施設(IR)と万博の誘致をセットで行う考え。首相が着席したまま「知らない」と応じると、清水氏は「首相が知らなかったのはビックリだ」と述べた。
ギャンブル依存症増加などへの懸念からIRに反対している清水氏は、大阪万博のテーマ「人類の健康・長寿への挑戦」についても、「病気になるかもしれないカジノとセットで『よう言うな』と思うんですね」とやり玉に挙げ、委員らの笑いを誘った。
さらに清水氏は「再び大阪万博 市民無関心『アホちゃうか』」との見出しの東京新聞の記事を示し、「こういうカジノ万博を推進する立場なのか」と問いただした。