近大革命(2)

近鉄の鉄道広報経験があるから今がある…近畿大学広報部長 世耕石弘

 また、ブランド価値の重要性を考えさせられてもいました。近鉄にいたときは阪急電鉄が気になって仕方がない。路線は近鉄の半分くらいの規模で、売上高なども近鉄が上回っているのにどうも関西私鉄のトップブランドの感がある。

 プロ野球では大阪近鉄バファローズ(当時)は同じ関西の阪神タイガースのブランド力に及ばず、ニュースの扱いの差に悲哀を味わい続けていました。鉄道会社にとって、こうしたブランド力が百貨店やホテルなど多くの事業に影響します。近鉄にはこれくらい払うけど、阪急やタイガースならもっと払ってもいいといった「単価負け」する可能性があることを意識するようになりました。

 結局、7年半ほど鉄道広報を担当しましたが、無駄だったと思った経験はひとつもありませんでした。   =続く

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