トランプ大統領始動

「NATOを百パーセント支持」確約に欧州安堵 「英首相官邸の外交勝利」とメディア歓迎

 【ロンドン=岡部伸】トランプ米大統領がメイ英首相との共同記者会見で、「時代遅れ」と批判的だった北大西洋条約機構(NATO)について「百パーセント支持する」姿勢を示したことで、英国など欧州に安堵感が広がった。英メディアは「ダウニング10(英首相官邸)の外交勝利」と評価した。

 記者会見でメイ氏は、トランプ氏がNATOを百パーセント支持することを確約したと紹介し、トランプ氏が応じた。

 さらに、トランプ氏がNATOの国防支出総額の約7割を米国が拠出する現状に不満を抱いていることに配慮し、欧州加盟国に「国内総生産(GDP)2%を国防費に回す目標を達成するよう働きかける」と発言した。NATOの欧州側加盟国で、「2%の目標」を達成しているのは、英国やポーランドなどごく一部。メイ氏は、米国と欧州指導者との仲介役を果たす意欲を示した格好だ。

 英BBC放送は、「欧州から距離を置く英国は米国との関係が肝要になる。トランプ氏から欧州安保の重要性を確認する発言を引き出した英首相官邸の勝利」だと報じた。英ガーディアン紙も28日付社説で「メイ氏が、欧州連合(EU)離脱後も米との仲介役として権威を保てる可能性を示した」と評価した。

 トランプ氏が欧州安保の要となってきたNATOを批判したことで、ロシアの脅威を懸念するバルト諸国や東欧で危機感が広がっていた。 

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