防衛最前線(106)

国防を陰で支える冬の主役 雪上車「大雪」やモーターグレーダーは今まさに大車輪の活躍

 最高時速は78式、10式ともに約45キロまで出すことが可能だ。いずれも大原鉄工所が製造したもので、同社は唯一の国産雪上車メーカーとして、南極観測隊が用いる雪上車も製造している。

 78式に乗ったことがある陸自隊員によると「乗り心地は悪くないが、キャタピラで進むので、それなりに揺れる」という。それでも新雪やアイスバーンでも雪かきせずに進むことができるメリットは大きい。また、10式は暖房が効くので78式に比べて快適さが増している。

 ちなみに夏場は、キャタピラが傷まないように車体部分を浮かせて保管しているという。

 雪上車の他にはスノーモービルもあり、こちらは軽雪上車を略して「軽雪(けいせつ)」と呼ばれる。乗員2人、最大積載量40キロと輸送能力は小さいが、最高時速は75キロで機動性に富んでいるのが特徴。こちらは、ヤマハ発動機が製造している。

 一方、雪との戦いが死活的に重要なのは航空自衛隊も同じだ。滑走路が雪に埋もれては航空機が離着陸できず、いざというときの任務に支障をきたしかねない。

 そこで、空自も降雪に備えた万全の対策を取っている。飛行場は広大なので、さまざまな車両を保有し、その数も多い。例えば北海道千歳市の千歳飛行場は面積が約1059万平方メートルもあり、長さ3千メートルおよび2700メートルの滑走路計2本を持っている。

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