同様の指摘を受けた「日田天領水」(同)を製造する日田天領水にいたっては、「(商品パッケージに)『天然活性水素水』との表示があるので調査対象となったようだが、そもそも原材料に水素ガスは入っていない。商品は『水素水』として売っていないのだが…」と困惑気味だ。
一方、「水素水生成器」の調査では、生成直後、説明書などに表示された値より測定値が低くなるとされたのは3銘柄あった。
その一つである携帯型「充電式高濃度水素水生成器」を販売する「日省エンジニアリング」の担当者は、「うちの製品は乾燥した状態で出荷しており、使い始めは(発生水素は)米粒ぐらいの気泡に止まるが、何度か使うことで濃度が上がる」と説明。水温などによっても濃度は変わってくるという。
水素水は美容やアンチエイジングなど「健康にいい」というイメージで人気を集めているが、事業者アンケートでは、水素水の飲用により期待できる効果としては「水分補給」が最も多かった。
だが、水素水ビジネスでは、水素濃度が高いことを売りにしているケースも多い。
国民生活センターは調査報告で、「水素水には公的な定義などはなく溶存水素濃度もさまざまだ」などと指摘。効果・効用については「特定保健用食品(トクホ)や機能性表示食品として許可、届け出されたものは現在のところはない」と消費者に呼びかけた。