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自民・石井準一参院国対委員長代行(昭和32年生まれ)「ハマコー先生の恩に報いなければ」 「衆院議員も小さくなったな」

 政界入りのきっかけは、18歳のときに大学を中退し、浜田幸一先生(元衆院議員、平成24年死去)のご自宅に住み込みでお世話になったこと。先生は最初、「3日で音を上げるだろう」と思ったらしいけど、「10年間辛抱しよう」と思った。結局11年間いたよ。

 なぜハマコー先生かって? やっぱり人間的魅力だよね。あっちの世界から国会議員になった人なんて、他にいないじゃない。相当なハンデ。ゼロからどころか、マイナスからのスタートだよ。先生は「ヤクザな世界からまともな社会へ引っ張ってくれた人たちの思いを受け止めながらやるんだ」とおっしゃってね。

 奥さんにも指導されました。「お父さんの悪いことは教えなくても身につく。預かった以上は良いことだけを学んでほしい。政治家の資質を身につけて帰りなさい」と。立派な方だった。

 「一番の思い出は?」と聞かれることが多いんだけど、そういうことじゃない。一言一言の積み重ねが、先生のところで暮らした11年の時間そのものが、なんだよ。

 千葉県議に転じたのが昭和62年。29歳だった。5期20年やった後、平成19年の参院選千葉選挙区で当選したんだけど、全県選挙区だから県内すべてを回る。そのとき思ったのは「衆院議員の先生方も小さくなったな」と。自分の選挙区のことでめいっぱい。「県全体を考えられないなら、国の行く末も考えられるわけないな」と思ったね。

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