マーチン・スコセッシ監督に聞く・動画付き

映画「沈黙-サイレンス-」 慈悲と許しを見つめて

 《キチジローを熱演した窪塚、ロドリゴに「お前らの栄光は日本人信徒の苦痛で成り立っている」と棄教を迫る井上筑後守を演じたイッセー尾形、通辞(通訳)役の浅野忠信ら日本人俳優がそれぞれに印象的な演技を見せる》

 信頼できる俳優ばかりでした。演じる度により良いものが出てくるので、撮影現場では、「今のはいいね。もう一度やろう」が口癖になっていました。英語でのコミュニケーションというハンディがありながら、素晴らしい演技を見せてくれました。

 また、(海にはりつけにされて殉教する信徒の)モキチ役の塚本晋也さんは素晴らしかった。本当に波をかぶり、せりふを言うのがやっとという危険な撮影だったのに、「もう一回やりましょう」と言うので、これはあわてて止めました。アンドリューら米国人キャストやスタッフ全員が彼に勇気をもらいましたよ。

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