東電と中部電、火力完全統合で最終調整 共同出資会社に一本化

 東京電力ホールディングス(HD)が中部電力と火力発電事業を完全統合することで最終調整に入ったことが19日、分かった。東電HD傘下の東電フュエル&パワー(FP)と中部電が共同出資する火力発電会社「JERA(ジェラ)」に一本化する。年度内の正式発表を目指す。国内の既存火力発電所を統合すれば完全統合は実現し、東電と中部電の火力発電の出力規模は国内の半分近くを占めることになる。

 東電はまた、東日本大震災以降、中断していた社債発行を年度内に再開する見通しとなり、自助努力での経営改革を前面に出して市場の理解を得たい考えだ。

 JERAは平成27年4月設立。「世界最大の火力会社」を目指して、燃料調達や海外発電などで段階的に共同事業を拡大してきた。

 経済産業省の有識者会議「東電改革・1F(福島第1原発)問題委員会」は昨年末まとめた提言に、JERAの完全統合を「必要不可欠」と明記した。東電が約6年ぶりの社債発行を再開する見通しが立ったことも、完全統合にプラスの判断材料となる。

 社債は東電HD傘下で送配電事業を手掛ける東電パワーグリッド(PG)が発行する。発行額は最大1千億円規模になる見通し。29年度以降も発行を続け、再建への足掛かりとする。

 東電は26年に政府認定を受けた再建計画「新総合特別事業計画」で28年度中の社債発行再開を盛り込んでいたが、福島第1原発事故の対応費用が総額22兆円に膨れ上がったため、一時は発行が危ぶまれていた。

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