竹島慰安婦像計画に政府が抗議 菅義偉官房長官「受け入れられず、極めて遺憾」

 菅義偉官房長官は17日の記者会見で、韓国・京畿道議員団が竹島(島根県隠岐の島町)で慰安婦像設置を計画していることについて「竹島の領有権に関するわが国の立場に照らしても受け入れられず、極めて遺憾だ」と述べ、韓国側に抗議したことを明らかにした。岸田文雄外相も記者会見で「受け入れられない」と反発した。

 菅氏はまた、韓国・釜山の日本総領事館前に設置された慰安婦像をめぐり、現場の道路を管轄する釜山市東区の朴三碩区長が像を「永久的に保存・管理する手だてが必要だ」と述べたことについて「日韓関係に好ましくない影響を与える。(外国公館の安寧と尊厳を守るよう定めた)ウィーン条約に照らしても問題だ」と指摘。慰安婦問題の「最終的かつ不可逆的な解決」を確認した一昨年12月の日韓合意を順守することが重要だとの認識を示した。

 岸田氏は韓国の尹炳世外相が「ソウルや釜山の日本公館前に設置された慰安婦像は好ましくない」との趣旨の発言をしたことについて「韓国政府も日韓合意を履行していく立場には変わりない。尹氏の発言はこうした韓国政府の立場に沿ったものだ」と述べた。

 日本政府は像設置に抗議し、長嶺安政駐韓大使らを今月9日に一時帰国させている。

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