衝撃事件の核心

「忌まわしい事件」で不起訴処分のASKAさん 騒動の舞台裏で起きた「捜査の不手際」とは…

微量で立証困難…「時間のかけ過ぎ」指摘も

結果的にこの対応が捜査上の致命傷となった。

ASKAさんは提出した液体が尿ではなく「お茶」だったと主張。東京地検は、提出された液体がASKAさんの尿であると立証することが困難であると判断するに至った。

組対5課幹部は「鑑定では液体に本人のDNAが含まれているかまでは識別できない。液体が非常に微量で最初の鑑定で使い切ってしまったため、『お茶』か『尿』かを識別するための再鑑定を行えなかった」と振り返った。

また、時間のかけ過ぎを指摘する声もある。今回の事件では、組対5課の捜査員がASKAさんと接触してから逮捕するまでに4日を要した。

「一般論ではあるが、薬物事件で被疑者の逮捕を視野に入れて捜査する場合には迅速さが求められる。証拠隠滅の恐れがあるためだ。薬物使用の疑いが濃厚な捜査対象者の場合は、任意同行を求めてから裁判所で強制採尿の令状を取る方法もある」(先の捜査員)

「捜査手法の再検討を」

各方面に波紋を広げた末に、不起訴という結論に達した今回の事件。複数の捜査関係者によると、一部の捜査幹部は今回の組対5課の捜査手法に相当な苦言を呈したという。

薬物事件に詳しい小森榮弁護士は、「捜査員にとっても社会的影響の大きい芸能人を相手にした任意捜査で難しい点もあっただろう。ただ、これまでも捜査員の採尿時の確認不足で無罪になった判例があり、不起訴とした検事の判断も理解できる。捜査手法が適切だったのかを再検証する必要はあるだろう」と話している。

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