衝撃事件の核心

「忌まわしい事件」で不起訴処分のASKAさん 騒動の舞台裏で起きた「捜査の不手際」とは…

だが、東京地検は12月19日にASKAさんを嫌疑不十分で不起訴とした。起訴に踏み切れなかった理由は何だったのか。

浮き彫りになった捜査の不手際

薬物犯罪の捜査経験が豊富なある捜査員は、「いくつかの点で捜査の不手際があった」と振り返る。

組対5課によると、ASKAさんが自宅トイレで採尿する際、ASKAさんの妻と捜査員が背後からその様子を見ていた。しかし、捜査員が横や前からのぞきこんで手元を確認することはできず、原則として行われる採尿の写真撮影が実施されることもなかったという。

先の捜査員は「薬物事件の捜査対象者に現場で採尿を求める際には、警察署か病院でさせるのが通常の対応。後になって『自分の尿ではない』と言い訳させないためだ。証拠品としての信用性を担保するためには不可欠な措置だ」と指摘する。

捜査関係者によると、薬物事件の捜査では、採尿の際に捜査対象者が他人の尿やほかの液体と入れ替える不正行為がしばしば行われる。そのため、捜査対象者に採尿を求める際は細心の注意を要するという。

「放尿の様子を確認することはもちろん、本人の尿であるかどうかを、臭いや音など、五感をフル活用して判断する。ASKAさんの自宅に赴いた捜査員が、そうした作業をおざなりにしていた可能性はある」(先の捜査員)

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