ゆうゆうLife

暮らしの中で逝く ホームホスピスの場から(中)

 住人同士にも共同生活に近い「とも暮らし」の感覚が生まれる。食卓では胃瘻(いろう)の人が、他の人の食べる様子を見て、食べることに意欲を見せる。食べない人を心配する住人は、スタッフに「あの人、ご飯を食べやらん。焼酎なら飲むやろか」と気遣いを見せる。

 他の「かあさんの家」にも同じ雰囲気がある。「かあさんの家・月見ケ丘」では、母親を見舞いに来た女性が、テレビを見る男性(89)に話しかけていた。「具合はどう?」。聞かれた男性は、「元気だよ」と答える。男性の娘(64)は「ここは、普通の家にいるよう。散歩に出ると、近所の人も『元気やったかね』と声をかけてくれる。認知症が悪くなりかけていたけれど、みんなが声をかけてくれて、ずいぶん分かるようになりました」と話していた。