痛み、「さする」と和らぐ仕組み解明 群大大学院・柴崎准教授

県庁で会見した柴崎准教授=11日、県庁
県庁で会見した柴崎准教授=11日、県庁

 群馬大大学院の柴崎貢志准教授(分子細胞生物学)は11日、打撲などで痛む部分を「さする」行為が神経の再生効果につながるのは、特定のタンパク質が細胞内にカルシウムイオンを取り込ませ、神経の再生を促すことを世界で初めて発見したと発表した。柴崎准教授らは平成22年に再生効果を発見したが、具体的なメカニズムは不明だった。今回の解明は新薬開発や神経を損傷した患者の治療法応用が期待できる。

 柴崎准教授は、神経細胞にあり、熱を感じるセンサーの役割を持つタンパク質「TRPV2」に着目。以前の研究は損傷部分を「さする」などの物理的な刺激でTRPV2が神経の再生を促すことを解明した。

 今回、マウスから取り出した神経細胞を使い、人間の体内と同じ状態を再現。なでたり、さすったりするのと同様な刺激を加えると、TRPV2が刺激部分に集まり活性化、大量のカルシウムイオンを細胞内に取り込ませ、神経の突起が伸びることが分かった。

 これまで、交通事故などで神経を損傷した患者は、患部を動かすなどのリハビリで動作を回復させてきたが、柴崎准教授は「なぜ運動機能が回復するか分からなかった。分子レベルで解明したことでより効果的なリハビリもできるようになるだろう」としている。

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