浪速風

歩くことはいいことだ

ノルディックウオーキングを始めて、すこぶる体調がいい。クロスカントリースキーのように両手にストックを持って歩く。全身運動になるから、エネルギー消費量は約20%増という。年末年始は穏やかな晴れの日が多かったので、よく歩いた。といっても、近くの公園や街を5〜6キロ程度だが。

▶作家で美術評論家の海野弘さんは「足が未来をつくる」で、歩くことの文化的意味を説いた。テレビによって世界の果てまでを同時的に見ることができ、インターネットであらゆる情報が手に入る。現代はあまりに視覚中心の社会になってしまった。さらに交通手段の発達もあって歩かなくなった。

▶「見」という字は目に足がついている。目だけでは見ているとはいえない。歩くことは移動の方法だが、「新しい考えを生み出すのであり、人間にとって歩くことは、目的なのである」に膝を打った。駆け出しのころ、先輩から「取材は足でしろ」と教えられたのを思い出した。