大阪府・市と経済3団体共催の新年互礼会で、大阪商工会議所の尾崎裕会頭が「いろはかるた」の東西の違いをあいさつに盛り込んでいた。「い」は「犬も歩けば棒に当たる」と「一を聞いて十を知る」。前者が江戸で、後者が大阪である(以下も)。それぞれの土地柄があらわれて面白い。
▶「ろ」は「論より証拠」が「論語読みの論語知らず」になる。「油断大敵」や「目の上の瘤(こぶ)」など同じものもあるが、ほとんどが異なる。「負けるが勝ち」が「待てば甘露(かんろ)の日和あり」、「月夜に釜を抜かれる」が「爪に火をともす」になったのは、商売の心得をことわざにして説いたのだろうか。
▶2025年の大阪万博誘致や、統合型リゾート施設(IR)整備推進法の成立で、久しぶりに大阪が注目を集めており、互礼会も例年にない盛り上がりだった。松井一郎府知事は「つぼみを大輪の花にしましょう」と呼びかけたが、「花より団子」が浮かんだのはなぜだろう。