北方領土のインフラ整備減速 10カ年計画、中央が財政難で支出延期

 背景には、石油価格下落などによる経済の不振で税収が落ち込み、地方への金回りが悪くなっていることがある。緊縮予算にもかかわらず、国の財政赤字は17年に国内総生産(GDP)の3.2%に達する見通し。16年1〜9月の中央から地方への補助金は前年同期比8%減だった。

 プーチン露大統領と安倍晋三首相は昨年12月、北方領土での共同経済活動について協議を始めることで合意。領土問題をめぐる両国の立場を害さない「特別な制度」を設けることが前提だが、実施には困難な課題が多い。そうした中で、「ロシアの法制にのっとって行うこと」を主張するロシア側は共同経済活動に前のめり気味だ。昨年末には露外務省とサハリン州が協議を行い、日本に示す「具体的提案」をまとめたと発表していた。