JR30年

「本州3社」と「3島会社」…広がり続ける7社の格差

JR各社の営業損益(単体)の推移
JR各社の営業損益(単体)の推移

 JR各社の単体での営業損益を比べると、収益格差が広がり続けていることが明白だ。東海、東日本、西日本の「本州3社」が収益を上げ続ける一方、他の4社は低迷。「3島会社」の中でも、下がる北海道と上がる九州の間に格差が生じつつある。

 都市への人口集中を背景に格差は、分割・民営化時から見込まれた。そのため、37兆円に及んだ旧国鉄債務は本州3社と貨物が計5・9兆円を継承。5・7兆円を引き継いだ新幹線鉄道保有機構は平成3年に本州3社への新幹線売却に伴い解散した。残り25・5兆円は国鉄清算事業団(10年に解散)が引き継いだ。

 こうしたハンディにもかかわらず、本州3社は18年までにいずれも完全民営化。21年以降、インバウンド収入の増加や新幹線事業の好調で軒並み収益を伸ばし続けている。

 一方の3島会社は分割以降、計1・3兆円に上る「経営安定基金」から生じる運用益を損失補填(ほてん)のために拠出されている。赤字経営から脱出した九州を除く2社は23年度以降、北海道計4千億円、四国計2千億円の追加支援を受け、かろうじて最終黒字化を図る綱渡り状態が続いているのが実情だ。

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