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お笑い界で平成29年にブレークする芸人を予測するのは、難しくも楽しい。劇場やテレビで目を凝らして探したら、漫才コンビ「インディアンス」と出会った。関西から昨春、東京進出を果たし、夏には早くも単独ライブを行った実力派。今年、「全国区」を狙う勢いだ。(文化部 兼松康)
「東京に来てホンマ、良かったです」
兵庫県出身の田渕章裕(31)と大阪府出身の木村亮介(29)は、異口同音に昨年をこう振り返る。
特に決めゼリフやポーズがあるわけではない。基本は2人のうるさくも元気な話芸とテンションの高さが観客を沸かせている。
関西の土壌で育った2人のコンビ結成は平成21年のこと。ともに当時組んでいた相方と同時期に解散したが、実は、田渕のコンビ解散を聞いたNSC(吉本興業のタレント養成学校)大阪の同期が、木村を含めて4人もコンビ結成を申し入れてきたというほど、田渕はモテモテ状態だった。
「正直4人とも知らへん子やったんですよ。ただ、キム(木村)以外の3人は、『メッチャ変なヤツやな』と思った記憶があったんで。なら、一番知らんキムが一番マトモやないかな、と思って選んだんですよ」
新コンビ結成を田渕はこうふり返る。ただ、「組んでみたら、キムが一番変なヤツやったんですけどね」というオチも。
その木村は、「NSCは(有望な順に)上からA、B、Cとクラス分けされるんですけど、僕はAクラスに入ったこともあった。タブっちゃん(田渕)は入ってから卒業するまでBクラス。Cクラスのヤツと組むのはどうかな~という悪いところが僕にはあって(笑)、Bクラスのヤツが解散したらしいと聞いて、声を掛けたんです」。