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ジョンベネちゃん事件から20年、米テレビ続々と再検証 残されたナゾと犯人探し

昨年9月、心理学者がホストを務める米人気番組に、ジョンベネちゃんの兄(29)が出演。事件当時、9歳だった兄は20年の歳月を経て、初めてインタビューに応じたのだ。

これまでの取材攻勢について「悪夢」だったと振り返る一方、事件を風化させないようにインタビューに応じたと説明。事件当日のことは「母親が慌てて自分の部屋に入ってきてジョンベネを探していたのが最初の記憶。次の記憶は、部屋で警察官が写真を撮っていたことだ」と語った。

兄がインタビュー中笑顔を見せたことに、ネットを中心に「異様だ」との声が噴出。インタビューを行った精神科医が、好奇の目にさらされた兄の複雑な環境に触れたうえで、「社会との付き合い方は普通に育った青年とは違う。だが、彼はとても賢明だ」と冷静な対応を呼びかける事態になった。

米テレビ各社が放送した検証番組の中で、物議を醸したのがCBSテレビが9月に計6時間にわたって放送した番組だ。

兄のインタビューの直後に放送された同番組では、兄妹げんかの末、兄が偶発的にジョンベネちゃんを殺害した可能性を指摘。ジョンベネちゃんを失った両親が兄までを失いたくないと隠蔽工作を行ったとの見立てを報じた。

地元紙のデンバーポストによると、兄の弁護団は、同テレビに出演した法医学の専門家に対し1億5000万ドルの損害賠償を請求。また同テレビに対しても近く訴えを起こす考えを示しているという。

事件当時、警察が現場を適切に保存しなかったため、ジョンベネちゃんの遺体などに捜索した際の家族らの指紋が付着したことも捜査が難航している一因で、家族は、いまも嫌疑を晴らす役割を担わされている。