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ジョンベネちゃん事件から20年、米テレビ続々と再検証 残されたナゾと犯人探し

20年前の1996年12月、米コロラド州ボルダーの自宅地下室で殺害遺体で見つかったジョンベネちゃん(AP)
20年前の1996年12月、米コロラド州ボルダーの自宅地下室で殺害遺体で見つかったジョンベネちゃん(AP)

1996年12月26日に米コロラド州ボールダーの自宅で、美少女コンテストの常連だったジョンベネ・ラムジちゃん=当時(6)=が遺体で発見されてから丸20年が経過した。未解決事件としては異例の関心を集め続けており、節目となった2016年も米テレビは再検証番組を次々と放送。警察の初動捜査のミスもあり、事件には多くの「ナゾ」が残されたままだ。専門家だけでなく一般人までもさまざまな犯行説を唱えるなど、真相究明は混迷し続けている。

(ニューヨーク 上塚真由)

カールしたブロンドヘアに青い目をした美しい少女。米メディアは連日のようにジョンベネちゃんの写真を掲載、米国で最も有名な事件の20年にわたる捜査を検証している。米ピープル誌によると、参考人として取り調べを受けた人はこれまで140人を超え、現場に残留していた証拠品は1400点以上。だが、犯人はいまだ捕まっておらず、捜査に目立った進展はない。

悲劇はクリスマスシーズンに起きた。1996年12月25日、クリスマスプレゼントに自転車をもらったジョンベネちゃんは両親と兄とともに、両親の友人宅で行われたパーティーに参加。その帰宅途中の車で眠ってしまい、父親がベッドまで運んだという。

翌朝、母親の叫び声で状況は一転。自宅の階段で2枚半にわたった手書きの脅迫状を発見したのだ。「娘を預かった。誰にも知らせるな。11万8000ドルを用意しろ」。母親は警察に通報。部屋数が15以上もある豪邸に警察や両親の友人も駆けつけて捜索が始まった。午後になっても見つからず、父親が地下室をのぞくと、ジョンベネちゃんが変わり果てた姿で発見された。

最初に疑われたのは、遺体の第一発見者だった父親と母親だった。当時、積雪していたのに外部侵入者のものとみられる足跡がなかったことや、年収10億ドルとされた富豪の父親に対して身代金の金額が少ないこと、身代金の金額が父親のボーナスと同額だったことなどから、さまざまな憶測を呼んだ。疑惑の目が向けられる中、母親は2006年6月に癌で死去。検察当局が、DNA鑑定の結果、両親の無罪が証明されたと結論づけたのはそれから2年後の08年7月だった。

また、06年8月には元教師の男性がタイで身柄を拘束され米国に移送されたが、起訴されなかった。

捜査はいまも続いている。米メディアによると、コロラド州の捜査当局は17年にDNA鑑定の新しい機材を導入し、ジョンベネちゃん事件の遺留品についても最新の科学技術で再鑑定するとしている。