「真田丸」回顧

なぜ「真田丸」はヒットしたのか 「Yahoo!検索大賞」ドラマ部門も獲得、ネットにあふれる「真田愛」

 番宣映像や、「あさイチ」「スタジオパークからこんにちは」との連動については、個人的には多すぎたと思う。とはいえ、全国各地で開催されたトークイベントなど、広報活動の巧みさが光っていた。

多すぎる名(迷)シーン

 第1話から哀愁漂いまくりの武田勝頼(平岳大)、「ナレ死」を全身全霊でひっくり返した信繁の祖母とり(草笛光子)、すぐいなくなると思いきや兄の信幸(大泉洋)のそばで存在感を発揮し続けたこう(長野里美)、直江兼続(村上新悟)の低音が響く良い声、穏やかなシーンでさえ殺気を放ち続ける出浦昌相(寺島進)、「なりませぬ!」を連発する大蔵卿局(峯村リエ)、なぜか唐突に盛り込まれる石田三成(山本耕史)の水垢離(水浴び)シーン…。思い出に残る場面は数有れど、記者が選ぶ名場面(セリフ)のベスト3は以下の通り。

【3位】「せめて10年前に。あの頃が私、一番きれいだったんですから…」 きり(長澤まさみ)

 衝撃の口吸い(キス)シーン。きりが信繁を思い続けた年月の重さと、しゃべりながらのムードのないキスシーンというギャップに、笑いつつ泣いた。クランクイン当初、スタッフから「戦国時代のヤンキー」と呼ばれていたウザカワ系ヒロイン・きりが、よもやここまで「いい女」になろうとは…。

 信繁の最初の子を産んだ梅(黒木華)も正妻の春(松岡茉優)にも独特の味わいがあった。ただ、上田の頃から信繁を慕い、側に居続けたきりが今作の「メインヒロイン」であり、「真田丸の母」(堺)と呼ぶにふさわしい。

 一方で、きりを演じた長澤が以前インタビューで次のように語っていた言葉が印象に残っている。

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