ロシア代用酒で年1万人超死亡 「テロ、戦争より深刻」「民族的虐殺」 貧困、腐敗…根本問題の解決急務

 ただ、今回の事件は死者が集中的に出たために注目されたにすぎない。ロシアでは、植物をアルコールに浸した「薬用酒」やアルコールを含む化粧品などを、酒の代用品として消費することが横行している。代用酒による昨年の中毒死者は1万4250人にのぼり、識者からは「テロや戦争より深刻な話だ」「民族的虐殺に等しい」といった懸念の声が出ている。

 問題の根底には、地方を中心に人々が生活に展望を持てず、鬱屈感からアルコールに走るというロシアの国民病がある。経済低迷で貧困層が増えたことも追い打ちをかけた。アルコール含有品の流通を酒と同様に管理すべきだとの意見も根強いが、関係業界や、これと結託した役人や治安機関の抵抗が強いと指摘されている。