年の瀬記者ノート

大口病院連続殺人 「病院を選んだ判断が悪かったのか…」 事件に潜む本質見極めを

 ◆遺族「悔やまれる」

 80歳を過ぎた親類が、相模原市内の病院に入院している。食べ物を飲み込む力が弱くなり、誤嚥(ごえん)には細心の注意がいる。意識はしっかりしていて、自分が時折顔を見せると、表情が緩むのがはっきり分かる。

 病院側には「自宅では介護しきれない。最期まで面倒をみていただきたい」と頼み、了承された。家族にとって、こうした病院のありがたみは身に染みて分かる。だからこそ、今回の事件の衝撃は大きい。

 大口病院では、1日で5人が亡くなる日があるなど、事件前までの約3カ月間に約50人が死亡していた。仮に犯人が、身近に「死」がある環境を悪用し、事件発覚を逃れようとしていたとしたら。事件の被害者の1人、西川惣蔵さん(88)の妻が寄せたコメントが、胸をつく。

 《病死であれば諦めもつきますが、殺されたとなると、病院を選んだ私の判断が悪かったのか…とも悔やまれてなりません》

会員限定記事会員サービス詳細