年の瀬記者ノート

大口病院連続殺人 「病院を選んだ判断が悪かったのか…」 事件に潜む本質見極めを

【年の瀬記者ノート】大口病院連続殺人 「病院を選んだ判断が悪かったのか…」 事件に潜む本質見極めを
【年の瀬記者ノート】大口病院連続殺人 「病院を選んだ判断が悪かったのか…」 事件に潜む本質見極めを
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 10月から横浜に転勤が決まり、持ち場が一緒だった他社の記者らに東京都内で送別会を開いてもらっていた9月23日の夜。1人の男性記者のスマートフォンにニュースメールが届いた。彼は顔をひきつらせながら「『横浜の病院で患者が2人死亡。点滴に異物混入』だそうです」。直後に自分のスマホも鳴った。「すまん。現場に直行だ」と席を立つ者が相次ぎ、散会に。ただ、このときは解決を楽観視していたことを思い出す。見通しの甘さを今、痛感している。

 「内部の人を信じたいが…」。病院の高橋洋一院長が報道陣の取材に応じたのは、県警が事件概要を発表した翌日の9月24日。この事件で自分が関わった最初の現場だった。

 看護部長らを連れ立って姿を現し、深々と一礼。記者から「命を救うべき病院で殺人事件が起きたことをどう思うか」と問われると、「(各地の別施設で)若手職員による高齢者虐待など、信じがたい事件が起きている。若い人の心情には理解できないところがある」。さらに「(今回の事件も)院内の(関係者が関与した)可能性を否定できない」と続けた。目は泳ぎ、動揺は明らかだった。

 事件との関係は定かではないが、大口病院では以前から不可解なトラブルが相次いでいた。

 4月にナースステーションにあった看護師の服が切り裂かれ、6月には入院患者のカルテ数枚がなくなった。看護師が飲もうとしたペットボトル飲料から漂白剤のような異臭がしたのは8月だった。

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