2016回顧・演劇編

蜷川幸雄さん、平幹二朗さん逝く…宝塚はトップ節目の年

熱血指導で知られた蜷川幸雄さんだが稽古場で笑顔も。多くの後進を育てた=平成26年4月、さいたま市の彩の国さいたま芸術劇場
熱血指導で知られた蜷川幸雄さんだが稽古場で笑顔も。多くの後進を育てた=平成26年4月、さいたま市の彩の国さいたま芸術劇場

 演劇界では、宝塚歌劇でトップの交代が続き、節目の年となった。また、劇団四季の「ライオンキング」のロングラン公演、堂本光一さん主演舞台「Endless SHOCK」が上演1400回など記録を更新。一方で、演劇界を牽引(けんいん)してきた第一人者の訃報も相次ぎ悲しみが広がった。(橋本奈実、杉山みどり)

 宝塚歌劇団は、トップ節目の年だった。一昨年の宝塚百周年の式典にトップとして出演していた最後の1人、月組の龍真咲(りゅう・まさき)さんが9月に退団。11月には、星組の北翔海莉(ほくしょう・かいり)さんと相手役の妃海風(ひなみ・ふう)さんが卒業した。さらに、花組の花乃(かの)まりあさん、宙組の実咲凛音(みさき・りおん)さん、雪組の早霧(さぎり)せいなさんと咲妃(さきひ)みゆさんが退団を発表。来年にかけ新トップたちがバトンを受け、次代を築く。

 一昨年の創立百周年の勢いはそのまま続いている。早霧さん率いる雪組は昨年のお披露目から、大劇場公演は4作連続で稼働率100%超え。劇団史上初の快進撃だ。名作やオリジナル作をバランス良く上演、過去2度の台湾公演などの影響もあり、海外からの来場者数も好調に伸びている。台湾や日本国内での、映画館での公演のライブ中継も定着した。

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