ブラック企業大賞は電通 「人権侵害的な労働環境を放置し続けた」

ブラック企業大賞は電通 「人権侵害的な労働環境を放置し続けた」
ブラック企業大賞は電通 「人権侵害的な労働環境を放置し続けた」
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 弁護士やジャーナリストなどで構成するブラック企業大賞実行委員会は、労働やパワハラなどで問題があると指摘する今年の「ブラック企業大賞2016」に、新入社員の過労自殺をめぐって強制捜査された大手広告会社「電通」を選んだ。

 電通をめぐっては、昨年12月、新入社員の高橋まつりさん=当時(24)=が自殺し、長時間の労働が原因だったとして今年9月に労災が認定された。

 同実行委員会は大賞に選んだ理由について、「過酷で人権侵害的な労働環境をまともに改善することもなく放置し続けた」などと説明している。

 高橋まつりさんについては、母の幸美(ゆきみ)さん(53)が、自殺から1年となる25日にあわせ、手記を公表。「まつりの死が、日本の働き方を変えることに影響を与えているとしたら、まつりの24年間の生涯が日本を揺るがしたとしたら、それは、まつり自身の力かもしれないと思います」などと思いをつづり、「日本の働く人全ての人の意識が変わってほしいと思います」と結んでいる。

 ブラック企業大賞は、23日に発表され、東京都内で授賞式が開かれた。

  (WEB編集チーム)

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