クローズアップ科学

回顧2016年 ノーベル賞、ニホニウム、もんじゅ、ひとみ…快挙と挫折、歴史に刻む

アルファ碁との対戦後に碁盤を見つめる李世〓(石の下に乙)九段=15日、ソウル(AP=共同)
アルファ碁との対戦後に碁盤を見つめる李世〓(石の下に乙)九段=15日、ソウル(AP=共同)

3年連続でノーベル賞に輝き、新元素が周期表に記載されるなど日本の快挙が相次ぐ一方、挫折もあった。歴史の節目となる出来事が続いた2016年の科学分野を振り返る。

「もんじゅ」廃炉決定

日本原子力研究開発機構の高速増殖炉原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)について、政府は12月21日に開いた関係閣僚会議で廃炉を正式に決定した。後継として、より実用化に近い高速炉の実証炉の開発に着手する。核燃料サイクルは今後も維持するが、政策の大きな転換となった。

高速増殖炉は使った以上の燃料を生み出すことができ、もんじゅは資源の少ない日本にとって「夢の原子炉」と期待されてきた。しかし事故や安全管理の不備が相次ぎ、100%出力の本格運転をしないまま、30年かけて解体されることになった。

これまでに投じた税金は1兆円を超える。所管する松野博一文部科学相は会見で「責任についての言及は控えたい。100%出力に至らなかったことは反省し、その過程で得た知見を将来的な高速炉研究につなげたい」と述べた。