経済インサイド

年末激突 池袋デパ地下戦争 西武vs東武「爆買い」終了で今年はスゴイことに 

 強化策として、女性客に人気が高いスイーツ売り場を充実させた。人気店に声をかけ、今ではブランド数で日本一の売り場となり、選択肢の多さから、顧客の高い支持を得ている。

 人気のスイーツ売り場は乗り換え客が多い地下1階の丸ノ内線の改札通路と有楽町線の改札通路の間にあるため、「改装で来客が大幅に増えた」(そごう・西武関係者)。

 地下1階の惣菜(そうざい)売り場も厨房(ちゅうぼう)を地下3階に集約し、顧客が歩き回りやすいように改善した。食品の自主企画商品を導入し、在庫量や陳列方法など小さな修正を繰り返した。惣菜売り場は平日の昼間も人が多く、3~4階にある婦人服売り場とは対照的だ。

 地下2階の生鮮売り場も曜日や時間帯別の実績を細かく分析し、顧客の好みに合った商品を迅速に供給できる態勢に切り替えた。こうした努力が奏功し、食品売り場の売上高は7年連続で増収を続けている。

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 百貨店業界は爆買いが終息し、衣料品の販売が伸び悩む。中間層はモノから体験型消費にシフトし、対応に手間取っている。老舗の三越伊勢丹ホールディングスも屋台骨の三越日本橋本店、三越銀座店、伊勢丹新宿本店の旗艦3店で客離れを起こしている。ほかの大手も同様で、地方の百貨店の閉店も目立つ。

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