宝塚歌劇団星組新トップ、紅(くれない)ゆずるが宝塚初のマサラ・ミュージカルに挑む。来年1月6〜18日、東京国際フォーラム(千代田区)での新トップコンビお披露目公演「オーム・シャンティ・オーム-恋する輪廻-」はインド映画の大ヒット作が原作。芝居巧者で明るい大阪人の紅は「私にぴったりの作と言われ、自分のイメージを再確認した(笑)。個性豊かに演じたい」と、達者なしゃべりで抱負を語った。
舞台は1970年代と現代のインド映画界。脇役俳優のオーム(紅)は恋する人気女優、シャンティ(綺咲愛里(きさき・あいり)を助けようとして事故で命を落とす。30年後。事故の日に生まれたオームはスター俳優になって…。
心温まるコメディー。紅の真骨頂かと思いきや、思わぬ事態に? 「つっこまれる役なんです。私は普段からつっこむ芸風なのに」と苦笑い。演出家からも「今後は下級生に芸風を譲りましょう」と言われているそうだが、「もどかしい」と笑顔で話す。
小学時代の卒業アルバムに「将来の夢は宝塚のトップ」と書いた。下級生時代、「あの役を自分が演じたら」と想像もした。「勝手に夢を抱いて妄想を膨らませます。落ち込んだときも浮上するのが早いです」
来年のテーマは「夢」。「夢の続きには夢がある。みんなが自分を開放できる個性的な組で楽しく明るくいられたら」。新トップが次の夢へと踏み出す。(電)03・5251・2071。(橋本奈実)