死刑制度廃止論

闇サイト殺人遺族の磯谷富美子さん基調講演詳報 「被害者が1人でも、私にとってはかけがえのない大切な娘」 残忍な殺害状況も子細に…

娘の命を奪ったのに、自らは守ろうとしてもらう

 主人を急性骨髄性白血病で亡くした後、当時、1歳9カ月だった娘を生き甲斐に、事件までの30年間をずっと一緒に暮らしてきました。私にとっては1人の被害者でも、かけがえのない大切な娘でした。計画的な無差別強盗殺人が死刑になるほど悪質ではないと。ではどんなことをすれば死刑相当の犯罪だというのでしょうか。被害者の数がそんなに重要なのでしょうか。何の目的で誰をどのようにしたかという犯罪内容が一番重要なのではないでしょうか。その中にこそ、犯した者の人間性のすべてがあらわれているのではないでしょうか。

 また、被害者の数を重要視する裁判官こそ、人の命を軽んじているのではないかとさえ思いました。また、裁判官の「殺害の態様が残虐性を増したのは、被告人らが想像しているよりも被害者が簡単に絶命しなかったため、殺害手段を次々に変えた結果である」という言葉は、残虐になったのは娘がさっさと死ななかったせいだと言われているような気がしました。残虐であろうとなかろうと最後は殺すという目的のために、どんな方法でもよかったんです。

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