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「桜にN」のマークで知られるタクシー大手、日本交通の川鍋一朗会長が東京・内幸町の日本記者クラブで講演した。自動運転車の実用化が見込まれるなど、タクシー業界をめぐる環境は激変が予想される。その荒波にどう立ち向かうのか。川鍋会長の講演概要は以下の通り。
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タクシーが日本で始まってから105年。古くて先がないとみられているが、それは本当だろうか。
当社は1928(昭和3)年、モータリゼーションの波に乗って創業した。今でいえばベンチャーのようなものだった。
2代目以降は、営業所など多くの不動産を所有したことからバブル期に含み益が膨れ上がり、教習所、ガソリンスタンド…と手を広げた。これが後に大変なことになったのだが…。
自分自身は物心ついたころから社長になるものと思っていて、英語とビジネスを身に付けるため留学した。経営コンサルタントも3年経験し、30歳で日本交通に入社した。
スマホアプリとの出合い
負債を整理しリストラも行い、ようやく事業が3代目(自分自身)までつながり、ホッとしたのが2010年ごろ。このままいけるかなと思っていたところに出てきたのがスマホアプリだった。