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怒濤の人生-結婚、悪性腫瘍の大病、音楽活動・落語を始め、子供も授かり…
50歳を過ぎ、自分の人生の果てが見えてきたとき、「そこからどう生きるかが大切」と、先輩方から言われてきました。それが頭の片隅にあるためか、豊かに年を重ねている取材相手に生きるヒントをうかがうことがあります。
先月に55歳の誕生日を迎えた個性派俳優、相島一之さんにお会いしました。相島さんは「僕は参考にならないかもしれないな。40代の終わりから怒濤(どとう)の人生で。いま、新たな人生が始まっている気がするから」と笑顔で話し出されました。
大学在学中に演劇を始めた相島さんは、三谷幸喜さんを中心に旗揚げした劇団「東京サンシャインボーイズ」(充電期間中)の一員として活躍。その後はテレビや舞台、映画と幅広く活動しています。
45歳のときに10歳年下の夫人と結婚。が、その翌年に重い病気を患った。「悪性腫瘍です。死ぬかもしれないって、本当に思いましたから。死にかけたのは僕の人生ですごく大きかったですね」と振り返る。
腫瘍を摘出し、無事に復帰したとき、「好きなことをやろう」と決めた。大好きだった音楽活動をスタートさせ、ブルースのライブを行う。「話すことが好きだったので結局、落語も始めちゃって。そこから子供を授かったんです。しかも2人も。気分は30代って感じですよ」と笑顔で語る。