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■存続に危機感、住民主導で計画
横浜市旭区の左近山団地。相鉄線二俣川駅からバスで10分ほど進むと、約200棟、約4800戸にのぼる巨大団地が見えてくる。ただ、昭和43年の入居開始から約50年がたち、老朽化が目立つ。このうち、62棟、1300戸で構成する同団地中央地区では、高齢化の加速や空室率の増加などで団地の存続に対する危機感を早くから持ち、団地再生プロジェクトを管理組合などが自主的に進めており、その成果に注目が集まっている。
平成29年6月完成に向け、市や学識経験者らのサポートも加わり進めているのが、左近山団地をまるごと公園化することをコンセプトとした「左近山ダンチパークプロジェクト-みんなのみちひろば」だ。
現在、団地の建物と建物の間の細長い空間には、コンクリート造りの交通公園の跡地や、夏場に水をはって楽しむプールなどがあるが、作りも古く、交流する人の姿もなく、寂しい状況だ。この状況を打破するため、既存の敷地のうち、例えばプールの部分は、ウッドデッキとステージを設け、祭りなどを仕掛けやすくするほか、傾斜を生かした「芝生広場」や、高齢者と子育て世代が交流しやすいベンチを多く用意するなどのリニューアルを、管理費などから約5千万円捻出して進めるという。