検証!マイナンバー(上)

保身優先 普及阻む「官」 1年で7・5%、医療・年金及び腰

 11月27日の昼下がり。広島市中区の野外ステージで、お笑い芸人のAMEMIYAさんが、流行した自身の「冷やし中華始めました」の替え歌を何度も何度も歌っていた。

 「マイナンバーカード始めました」

 政府が実施したマイナンバーカード普及キャンペーンの一幕だが、昨年10月にカード申請が始まってから1年以上経過した今でも、「始めました」と訴えるのには理由がある。

 平成27年度は956万人の申請に対し、約2割の227万枚しか交付できなかった。12月12日現在961万枚が交付済みとはいえ、カードの普及率は7・5%にとどまっているのだ。

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 原因の一つに挙げられるのは、運営開始直後の1月から続発したカード発行元の地方公共団体情報システム機構のシステム障害だ。データ処理を行う中継サーバー障害が約2カ月にわたり1日1回のペースで発生した。本来不要な再起動が50回以上も繰り返された。交付が滞り、休日も窓口対応する自治体さえ現れた。