山中から切断された頭部などが見つかった衝撃的な殺人・死体遺棄事件は、未解決のまま5年が経過した。島根県浜田市の県立大1年、平岡都さん=当時(19)=がアルバイト先のショッピングセンターを出た後に行方不明となり、遺体の一部が広島県北広島町の臥龍(がりゅう)山で見つかった事件。猟奇的犯行をうかがわせる残忍な事件は静かな町に大きなショックを与え、いまなお人々の生活に暗い影を落とす。島根、広島両県警の合同捜査本部は今も110人態勢で捜査を続けているが、殺害動機や犯人像など不明な点が多く、依然として犯人の手がかりはつかめていない。(坂田弘幸)※この記事は2014年12月29日に掲載
どこで犯人と接触?
平岡さんが最後に確認されたのは、平成21年10月26日午後9時15分頃。浜田市内のアルバイト先でショッピングセンターの従業員通用口を出る姿が、防犯カメラに写っていた。
しかし、その後の足取りが途絶えた。どこで犯人と接触したのかがいまだに謎で、捜査が進まない要因にもなっている。
捜査本部では、平岡さんがショッピングセンターを出たのと同じ頃、従業員通用口付近などで白いセダンの乗用車が目撃されていることから、車の関係者が事情を知っているとみて行方を捜している。
ショッピングセンターから平岡さんが住んでいた学生寮までは南方向に約2・5キロ。徒歩なら約35分の道のりだ。普段、帰宅時に通っていたという道を改めてたどった。