日露首脳共同記者会見詳報(1)

安倍晋三首相「共同経済活動の特別な制度の交渉開始で合意」「自他共栄の新たな日露関係をともに築いていこう」

 この新たなアプローチに基づき、今回、四島において共同経済活動を行うための特別な制度について、交渉を開始することで合意しました。

 この共同経済活動は日露両国の平和条約問題に関する立場を害さないという共通認識のもとに進められるものであり、この特別な制度は日露両国の間にのみ創設されるものです。

 これは平和条約の締結に向けた重要な一歩であります。この認識でもウラジーミルと私は完全に一致しました。そして私たちは、平和条約問題を解決をする真摯(しんし)な決意を長門の地で示すことができました。

 過去70年以上にわたり解決できなかった平和条約の締結は容易なことではありません。

 今、島々には1人の日本人も暮らしていません。たくさんのロシアの人々が暮らし、70年もの時がたちました。

 他方、70年もの時を重ねたことで恩讐を越えて、元島民の皆さんと島に住むロシアの人々との交流や理解が進んでいるという事実もあります。日露両国民の相互の信頼なくして、日露双方が受け入れ可能な解決策を見つけだし、平和条約締結というゴールにたどり着くことはできません。

 本日、8項目の経済協力プランに関連し、たくさんの日露の協力プロジェクトが合意されました。

 日本とロシアの経済関係をさらに深めていくことは、双方に大きな利益をもたらし、相互の信頼醸成に寄与するものと確信しています。

 私とプーチン大統領はこの後、講道館へと足を運びますが、講道館柔道の創始者である嘉納治五郎師範の言葉を借りるならば、まさに「自他共栄」の精神こそが必要です。

 ウラジーミル。今回の君と私との合意を出発点に、「自他共栄」の新たな日露関係を本日、ここからともに築いていこうではありませんか。ありがとうございました。

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