日露首脳共同記者会見詳報(1)

安倍晋三首相「共同経済活動の特別な制度の交渉開始で合意」「自他共栄の新たな日露関係をともに築いていこう」

 「最初は恨んでいたが、今は一緒に住むことができると思っている」。そう語り、北方四島を日本人とロシア人の友好と共存の島にしたい、という元島民の皆さんの訴えに私は強く胸を打たれました。

 相当高年齢になられた元島民の皆さんが自由に墓参りをし、かつてのふるさとを訪れることができるようにしてほしい。この切実な願いをかなえるため、今回の首脳会談では人道上の理由に立脚して、ありうべき案を迅速に検討することで合意しました。

 そして戦後71年を経てもなお、日本とロシアの間には平和条約がない。

 この異常な状態に、私たちの世代で私たちの手で終止符を打たなければならない。その強い決意を私とウラジーミルは確認し、そのことを声明の中に明記しました。

 領土問題について私はこれまでの日本の立場の正しさを確信しています。

 ウラジーミルもロシアの立場の正しさを確信しているに違いないと思います。

 しかし、互いにそれぞれの正義を何度主張し合っても、このままではこの問題を解決することはできません。次の世代の若者たちに日本とロシアの新たな時代を切り開くため、ともに努力を積み重ねなければなりません。過去にばかりとらわれるのではなく、日本人とロシア人が共存し、互いにウインウインの関係を築くことができる。北方四島の未来図を描き、その中から解決策を探し出すという未来志向の発想が必要です。

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