日露首脳会談

経済協力、領土に先行 企業案件が倍以上の68件に拡大で「大盤振る舞い」批判の恐れ

共同記者会見するロシアのプーチン大統領(左)と安倍晋三首相=16日午後、首相公邸
共同記者会見するロシアのプーチン大統領(左)と安倍晋三首相=16日午後、首相公邸

 日露両国が16日に合意した8項目の企業間協力プランは、想定の倍以上となる68件まで拡大した。

 エネルギー分野の案件をはじめ、ロシア人の生活水準向上に寄与する幅広い事業が盛り込まれ、投融資総額は3千億円規模に上った。

 北方領土問題が停滞するなか経済協力が先行する形になり、大盤振る舞いとの批判が出る恐れもある。

 ロシア最大の産業であるエネルギーでは、協力案件の約3分の1が集中した。ロシアは地下資源の埋蔵量が豊富だが、ウクライナ侵攻をめぐる欧米の経済制裁で開発資金が不足しており、日本企業の協力に期待が大きい。

 石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)と丸紅、国際石油開発帝石は露国営石油会社ロスネフチとサハリン南西部の海域で石油・天然ガスの資源開発に乗り出す。政府の物理探査船「資源」を活用し、地質調査や探鉱を進める。

 三井物産、丸紅、三菱商事は、ロシア資源大手ノバテクとの協業を検討する覚書をそれぞれ締結。北極圏での液化天然ガス(LNG)プロジェクトへの参画も視野に入れている。

 医療や都市開発、農業の生産効率向上など、ロシア人の生活水準向上に結びつく案件もずらりと並ぶ。

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