郡山城天守台に展望施設 大和平野一望、3月一般公開 奈良

 大和郡山市が整備を進めてきた郡山城天守台の展望施設が完成し、報道陣に公開された。現在は天守台周辺の園路を整備中で、芝生や縁石を敷くなどして仕上げ、来年3月26日から一般公開予定という。

 郡山城は、天守閣を載せる土台部分の天守台のみが現存する。同市はこれを「市民の憩いの場」にしようと、昨秋から石垣の整備に着手。展望施設の設置作業を進めてきた。

 整備された展望施設は標高80・5メートルに位置し、広さ約300平方メートル。地面を薄い茶褐色のコンクリートで舗装したほか、東に広がる大和平野が見渡せるよう、合成樹脂製のデッキ(高さ約1メートル、幅4・2メートル、長さ18メートル)を設置した。デッキからは若草山や平城宮跡のほか、眼下には大和郡山の城下町の風景も楽しめる。

 コンクリで舗装された地面には、建物の基礎となる礎石を露出させた個所も一部残し、天守台の構造にも思いをはせられる。市都市計画課主任の河島弘治さん(43)は、「市民のみなさんに、歴史と景観の両方を楽しんでもらえる場所になればうれしい」と話していた。

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