高島の“ブランド”に!?
学術的な評価という点では分が悪いホツマツタヱだが、「固定ファン」をしっりつかんでいる点では古代史の奥深さを感じさせる。全巻が見つかった「聖地」の高島市も、地域活性化に活用したい意向だ。
今回のフォーラムを後援した高島市教委は「信憑(しんぴょう)性が判断しづらい」としつつも、「そもそも研究は自由で万人に開けたもの。市外の方々が高島市に来ていただけるのはありがたい。今後もイベントを後援するなどの形で積極的に見守りたい」とする。
前述の大学教授は「学生時代にホツマを知ったとき、古代に独自の文字があったのだと想像してロマンは感じた」と話す。教授によると、ホツマツタヱのように、古事記以前に書かれたという歴史書は、東北で見つかったとされる「東日流外三郡誌(つがるそとさんぐんし)」など複数あるという。
万葉集など古代から豊かな出版文化を育んできた日本。真偽はさておけば、さまざまな「歴史書」の作成は、その一端を表したものともいえそうだ。