産経新聞のウェブサイト「産経ニュース」で平成26年10月から始まった連載「防衛最前線」は今回で100回目となる。厳しい安全保障環境に直面する自衛隊だが、来年1月には日本にさらなる防衛負担を求めるドナルド・トランプ氏が米大統領に就任する。数ある自衛隊装備の中でも、トランプ氏をも黙らせる自衛隊装備は何か。独断と偏見で陸海空自衛隊から1つずつ選んでみた。
F35戦闘機
「トランプ氏が喜びそうな自衛隊装備? うーん。やっぱり値段が高い米国製装備じゃないかな。F35戦闘機とかイージス艦とか…」
ある防衛省幹部はこう語る。大統領選期間中、米製造業の衰退を問題視してきたトランプ氏だけに、米2014会計年度国防予算で1機当たり約1億9千万ドル(約179億円)に上るF35の輸出は貿易収支の改善に貢献するというわけだ。
トランプ氏はツイッターでF35について「コストが制御不能になっている。数十億ドルが節約できる」とコメントしており、同機開発を大幅に見直す可能性はある。ただ、コスト削減のため日本などF35を調達する同盟国のさらなる負担増を求める可能性も捨てきれない。
航空自衛隊がF35を導入する米側のメリットはこれにとどまらない。