今年のノーベル賞授賞式に続く恒例の晩さん会が10日夜、ストックホルムで開かれ、欠席した文学賞の米歌手ボブ・ディラン氏のスピーチが代読された。ディラン氏は受賞の驚きとともに「これは文学か」という問いに「素晴らしい答えを出してくれた」と謝意を表明した。
スピーチはアジタ・ラジ駐スウェーデン米大使が代読した。歌手として初めて文学賞を受賞したディラン氏は「文学界の巨人たちのリストに名前が連ねられることになり、本当に言葉もない」と率直な喜びを表した。
授与のニュースを耳にした時は「正しく理解するのに数分以上かかった」として、全く予期していなかったことを強調した。
また英文豪シェークスピアを例に挙げ、戯曲を書いていたシェークスピアも「これは文学か、とは考えなかったに違いない」と指摘。自分も同じ思いだったとして「文学」に新たな可能性が広がったことの意義を説いた。(共同)