NSAの強化指定選手で同町の中学3年、野中美波さん(15)は「釣ケ崎で毎朝練習している。パワー(力強さ)のある良い波がくる。今のままでは世界で勝てないのでもっと練習して東京五輪に出場したい」と目を輝かせた。
全米サーフィン選手権10歳以下のクラスで日本人初優勝を果たした、いすみ市の小学5年、岩見天獅君(11)は「オリンピックには絶対に出たい。ここはほぼいつも波があって、夕方はここで毎日練習している。地元での開催は練習にも力が入ります」と抱負を語った。
一方、大会に向けて課題は多い。釣ケ崎海岸だけを切り取っても、現在ある駐車場は80台程度しか止められない。仮設の観客席を設置するにしても、どこにどういう設計で建設するのか具体的には決まっていないなど不安を残している。同町は「今後、何が足りていないのかあぶり出していく。町として積極的に(東京五輪)組織委にかけあっていく」(担当課)としている。
馬淵町長は「会場設営などお金が必要。五輪のためだけに町の蓄えを全て放出することはできない。無い袖は振れない。政府や県、日本オリンピック委員会(JOC)などと協力していきたい」とした上で、「選手の皆様に最高のコンディションを提供し、最高のパフォーマンスをしてもらえるようにするのが我々の使命だ」と述べた。