防衛最前線(99)

「お米か? 特急か? いや、自衛隊初の独自通信衛星だ」 統合運用を前進させる「きらめき2号」

 1号は太平洋上空をカバーし、32年度末に打ち上げが計画されている3号は日本上空を担当。1〜3号が太平洋からインド洋にいたる幅広い地域で活動する自衛隊の活動を円滑化する。陸海空自衛隊でそれぞれ異なる通信方式を変換する装置を衛星に内蔵しており、陸海空が効果的に連携して活動する統合運用の能力向上が見込まれる。

 通信の高速化、大容量化も魅力の1つ。防衛省装備庁担当者は「現場の部隊が入手した画像データがリアルタイムで司令部などに送られ、その情報をもとに的確な指揮・命令を下せるようになる」と説明する。

 きらめきは国際的に軍事利用が認められている周波数帯域・Xバンドを使用する。雨が降ったり大気が乱れたりしても途切れることなく通信を続けることができるという。

 1〜3号の総経費は約2300億円に上る。経費を削減するため、民間資金活用による社会資本整備(PFI)方式を導入。1号と3号には民間企業の機材も搭載する。このため総重量が重くなり、1号の発射場所には打ち上げエネルギーがより少なくて済む赤道に近いギアナを選んだ。

 3号も国外で打ち上げる予定で、種子島での発射は2号のみ。きらめきが飛び立つ雄姿を国内で見られるのは1月24日が最初で最後になるかもしれない。(杉本康士)

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