【ビジネスの裏側】人気深夜番組「勇者ヨシヒコ」にみるパロディーの極意 嫌われない「毒」の作り方とは(3/3ページ) - 産経ニュース

メインコンテンツ

ビジネスの裏側

人気深夜番組「勇者ヨシヒコ」にみるパロディーの極意 嫌われない「毒」の作り方とは

 任天堂は、「事前に企画の持ち込みなどはなかった」としながら、番組について「特にお話することはない」と静観の構え。同じ放送回ではカプコンのゲーム「モンスターハンター」のパロディーとおぼしき映像もあったが、カプコンは「『モンスターハンター』とは認識していない。コメントできない」。

 第2話ではゾンビとなった村人たちを浄化する「プラズマクラスター」が登場。同名のイオン発生機を販売しているシャープの広報担当者は「企画部門、プロモーション部門の担当者とも話を聞いておらず、驚いていた」と明かす一方、「弊社商品がネガティブに扱われたわけではない。『歓迎』とは言えないが、社内では好意的に受け止められている」と説明する。「ネタ元」が目くじらを立てる気配はない。

嫌われない配慮

 前出の第5話では、フジテレビ(CX)を暗示する「シエクスン」には「蘇ると思うよ」「期待してます」などと声がかけられ、テベスには「日曜の夜に、まれにとんでもない力を発揮する(TBSの日曜劇場)」などとフォローも入っていた。

 碓井氏は「悪意はなく、おとしめようとはしていない。パロディーを文化として楽しもうとしている」と分析。「テレビがまだまだ面白いからこそ、パロディーの題材になった。最近の『コンプライアンス』に縛られつつあるテレビの幅を広げる挑戦で、他局の作り手も奮起してほしい」とエールを送る。

 当のテレビ東京はパロディーには言及せず、番組について「悪いイメージを与えないよう心がけて制作しています」とコメント。毒のある笑いを追求しつつ、ネタ元に嫌がられない絶妙なバランス感覚が、人気の秘訣かもしれない。