ビジネスの裏側

大阪万博「カネがないならカジノで賄え」論 関西財界で急浮上

 同友会の蔭山代表幹事も同17日の会見で、「IR事業者が将来支払う土地の利用料などを担保に(夢洲を開発する市が)資金を調達して、整備に充てることも可能」と指摘した。

収益か安心か

 関経連などがIRに積極的なのは、「終わってしまえば元の更地に戻すだけの万博に金は出せない」との認識が根底にある。収益性の高いまちづくり、ひいては関西経済の活性化につなげる確証がなければ、企業の出資は望めない。

 ただ、カジノをめぐっては風紀の乱れなどへの不安がぬぐい去られていない。消極的な声が強いのが大商だ。11月18日の大商の定例記者会見では、出席した複数の副会頭からIRへの疑問が相次いだ。

 「カジノがうまくいかなかったら(十分に集客できなかったら)どうするのか、(入場料などの)規制を緩めるという議論にならないか」(サクラクレパスの西村貞一会長)。「カジノの仕組みは日本に例がないので海外から導入せざるを得ないが、どんな仕組みかよく分からない」(サントリーホールディングスの鳥井信吾副会長)

 尾崎会頭も「(カジノへの依存症対策など)市の具体的な考えを聞ければ、もう一度議論したい」と、慎重だ。実際、関経連と同友会が11月9日に自民党の二階俊博幹事長にIR推進法案の早期成立を求めた際、大商は名を連ねなかった。

 また、万博に積極的な経済産業省内には「IRは地域振興の話で、国が誘致する万博とは別」との見方があるという。万博とIRをめぐる議論は曲折が予想され、夢洲をはじめベイエリアの未来像は霧の中だ。

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